騒音障害防止研究会について
騒音障害防止研究会では、労働者の騒音障害防止に関する問題を解決するための活動を行っています。
騒音障害を防止するには
日本の特殊健康診断において有所見者数や有所見率が最も多いものは騒音による聴力低下と言われています。
これらの騒音障害を防止するには、(1)騒音現場での騒音発生源の対策、(2)労働者側での防音保護具等の着用による対策が考えられます。
騒音障害防止研究会のこれからの役割
上に示した(1)の騒音現場での騒音発生源の対策については、設備自体の改良という純工学的な立場に立って対策を行うものです。本研究会では(2)の労働者側での対策を中心に活動を行います。この点では、防音保護具着用のための職場別の教育・指導方法、耳栓等の防音保護具が劣化する前に交換するための管理法などについては各事業所で異なり、これらが適切であるかどうかを判断するためのガイドラインが必要とされているところです。
近年は、工場の自動化や合理化が進み、騒音職場で労働者が通信機器を使用して相互に連絡する必要が生じており、防音保護具を使用できないことがあります。騒音下での使用を想定していない通信機器は遮音性能を有しておらず、強大な通信音や周囲の騒音を聞かざるを得ない状況になります。このような、通信機器を使用する労働者の聴力低下及びコミュニケーションエラーのリスクを評価する研究も推進する必要があると考えます。
さらに、実際の現場では、粉じん、暑熱、有害光線などの有害要因が複合的に存在することが多いことから、労働者が多種類の保護具を着用しながらも、相互の連絡を良好に図る方法も将来的には検討する必要があると考えています。
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